2023年もクリスマス当日を迎え、残すところあとわずか。早いところでは9月から予約受付が始まったクリスマスケーキ商戦も、いよいよクライマックスを迎えている。
12月24日クリスマスイブの朝、商業施設内のスイーツショップが並ぶエリアを訪れると、クリスマスケーキを求める人々の大行列ができていた。例年通りのことではあるが、通路をまっすぐ進むこともままならない人の波に揉まれながら、クリスマスの到来を実感する。
「銀座コージーコーナー」などでは施設内に特設ブースを出し、クリスマスケーキの当日販売をしていた。そちらには人が行列ができる様子もなく、ゆっくり選んでケーキを買える状況だった。
予約販売限定のケーキもあるのだろうが、予約品の受け取りのためには行列に並ぶ必要があり、予約していない者が列に並ぶこともなくすぐにケーキ買えることには、皮肉を感じなくもない。
筆者もクリスマスケーキを予約していない者の一人で、長い行列を避けて買えるケーキとして選んだのが、洋菓子の老舗・コロンバンの「マルキーズショコラ」。大きさは4号(直径12cm、税込3780円)と5号(直径15cm、税込4320円)の2種類があり、4号サイズを購入した。
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バタークリームを使ったケーキということで、家族の反応に少し不安を感じるところもあり、念のため、1人用サイズのスタンダードな「ショートケーキ」も同時購入。
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コロンバン「マルキーズショコラ」開封
パステルカラーのラインが入ったおしゃれなペーパーバッグに入った、コロンバンのクリスマスケーキ「マルキーズショコラ」。
中のBOXは赤と白のツートンカラー。大きく描かれたコロンバンのロゴがゴージャス感を演出する。コロンバンは1924年に創業、日本で最も早く正統なフランス菓子の製法による本格的洋菓子を紹介した、歴史ある洋菓子メーカーだ。
コロンバン公式サイトの商品紹介によると、「マルキーズショコラ」は「チョコレートのコクとバタークリームの相性が抜群の味わい深い逸品」。バタークリームケーキにチョコレートをコーティングした、上品な味わいのクリスマスケーキだという。
食べてみる前に少しネット上の情報を探ったが、口コミサイトなどでは取り上げられていないようだった。
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コロンバン「マルキーズショコラ」実食レビュー
ケーキ天面にはサンタクロースとスノーマン、レンガの家、「メリークリスマス」を意味するフランス語「joyeux noel」の文字を描いたホワイトチョコレートなどがデコレーションされ、かわいらしく華やか。
そして特徴的なのが、チョコレートコーティングされたケーキ側面や天面の外周にしぼられた少し黄色味のあるクリーム。バタークリームだ。
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カットして断面を観察すると、チョコレートコーティングの中はスポンジ。上面と下面の中間にクリームの層がはさまっている。
口に入れると、スポンジは意外にしっかりとした質感で、カステラ、あるいはバームクーヘンを食べている感覚に近い。コーティングだけとはいえ、チョコレート感はしっかりと感じられる。かわいらしいデコレーションに反し、大人向けな味わいだ。
バタークリームはなめらかで甘く、口のなかでとろけるような食感が楽しい。昔のバタークリームはおいしくなかったという話もあり、世代によっては今でもバタークリームを好まない人が多いと聞くが、もったいないことだと思う。
筆者の子供たち(小学生と幼児)にも食べさせたところ、普段、生クリームを食べなれているせいか、バタークリームは受け付けない様子。結局、“念のため”に購入したショートケーキの方を喜んで食べていた。
コロンバンの「マルキーズショコラ」は、大人が喜ぶクラシカルなケーキ、と言っても良さそうだ。