大手ファミレスで採用されているネコ型ロボット「BellaBot」をはじめ、ここ数年ですっかり目にする機会が増えた“配膳ロボット”。
人手不足や生産性向上の課題を抱える飲食業界において、この“配膳ロボット”にかかる期待は大きい。
飲食店DXを推進するロボティクスソリューションカンパニーの株式会社DFA Robotics(本社:東京都渋谷区恵比寿)は、このほど、配膳ロボットと一緒に働く飲食店ホールスタッフの実態調査レポートを発表した。
アンケート調査の結果、配膳ロボット導入当初は「自分でやった方が早いのでは」「使いこなせるか」などの不安があったが、実際に協働した後の満足度は高い傾向にあることが分かったという。
【Snapmart】企業にSNSプロモーションが必要な理由とは アンバサダー活用で認知拡大、素材収集も【雪印メグミルクの活用事例】
DFA Robotics「【飲食店】配膳ロボットと働くホールスタッフの実態調査」実施概要
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー(R)」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2024年4月24日~4月25日
- 有効回答:配膳ロボットと一緒に働いている、飲食店のホールスタッフ101人
配膳ロボットと働くホールスタッフの実態調査レポート トピック
アンケートは配膳ロボットと一緒に働く飲食店のホールスタッフ101名を対象に実施した。DFA Roboticsでは調査結果のトピックとして、以下3点を挙げている。
〈1〉配膳ロボット導入による変化、第1位「配膳・下げ膳業務の負担が減った」、第2位「接客、飲み物の補充など他の業務に時間を使えるようになった」
〈2〉配膳ロボットと働くスタッフの約9割が、配膳ロボットと一緒に働くことに満足していると回答
〈3〉配膳ロボットと働くスタッフの8割以上が、今後も配膳ロボットがいるお店で働きたいと思うと回答
配膳ロボットがどのような目的で導入されているか質問したところ、回答者の69.3%が「従業員の負担軽減」、次いで66.3%が「人手不足の解消」とし、配膳ロボットは従業員のより働きやすい環境の実現や労働力確保のために導入されていることがわかった。
配膳ロボット導入当初は63.4%のホールフタッフが配膳ロボットと一緒に働くことに不安を感じており、具体的な不安点として「ロボットに任せるよりも自分でやった方が早いのではないか」(57.8%)、「ロボットを使いこなせるか」(51.6%)などが挙げられた。
しかし、配膳ロボット導入後の効果としては、66.3%が「配膳・下げ膳業務の負担が減った」、49.5%が「接客やその他の業務に時間を使えるようになった」ことを挙げ、「配膳・下げ膳業務の負担が減った」と感じたスタッフの約3割が、「40%~60%」負担が軽減したと回答している。
また、今後も飲食店で働くとした場合、配膳ロボットがいるお店で働きたいと思うかという質問に対し、8割強が「そう思う」と回答していることからも、配膳ロボットへの満足度の高さがうかがえる結果となった。
DFA Roboticsはこの結果を受け、「実際に配膳ロボットと働いている従業員は配膳ロボットに対して高い満足度を感じていることが明らかとなり、こうした現場の声が広がっていくことで今後ますます飲食店への配膳ロボット導入が進んでいくことが予想されます」としている。
【口コミコム 外国人に人気の飲食店ランキング】広島編1位は「鶴寿し」、TOP10に寿司店多数
調査アンケート 配膳ロボットの導入状況
導入の目的
「勤務先の飲食店では、配膳ロボットはどのような目的で導入されていますか?」という質問に対し、「従業員の負担軽減」が69.3%、「人手不足の解消」が66.3%、「サービス品質の向上」が39.6%という回答となった。
これらの回答から、従業員の負担軽減や人手不足の解消など、従業員のより働きやすい環境の実現や労働力確保のために、配膳ロボットを導入していることがわかった。
導入台数
「あなたのお勤め先には、何台の配膳ロボットが導入されていますか?」という質問に対しては、「1台」が37.6%、「2台」が30.7%、「3台」が12.9%という回答。
配膳ロボットを導入している多くの店舗で、1台もしくは2台のロボットが導入されていることがわかった。
調査アンケート 配膳ロボットの導入前の不安
「当初、配膳ロボットと働くことに不安はあったか?」という質問に対し、「とてもあった」は14.9%、「ややあった」は48.5%という回答。
また、「とてもあった」「ややあった」と回答した人に、「具体的にどのような不安点があったか?」と質問したところ、「ロボットに任せるよりも自分でやった方が早いのではないか」(57.8%)、「ロボットを使いこなせるか」(51.6%)、「ロボットが正確に作業を行えるか」(43.8%)などが上位項目として挙げられた。
調査アンケート 配膳ロボット導入後の効果
導入後の変化
「配膳ロボットが導入されたことで、変化したことはあるか?」という質問に対しては、「配膳・下げ膳業務の負担が減った」が66.3%、「接客、飲み物の補充など他の業務に時間を使えるようになった」が49.5%、「作業効率が向上した」が38.6%という回答。
「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「配膳ロボットの導入により変わったことの具体的なエピソードを聞かせてください」と質問したところ、「料理を運ぶ効率が上がり、料理が滞留しにくくなった」や「自分自身やみんなの技術力の向上の時間を確保することができるようになった」など75の回答を得られた。
自由回答 一部抜粋
- 「料理を運ぶ効率が上がり、料理が滞留しにくくなった。」(33歳)
- 「自分自身やみんなの技術力の向上の時間を確保することができるようになった。」(30歳)
- 「重たい食器の配膳などの負担がなくなり、子どもの笑顔が見られるようになって嬉しい気持ちになる。」(45歳)
- 「作業効率が上がり、ホールが回りやすくなった。また子ども達から人気でロボットが通ると自然と笑顔になるお客さまが増えた気がする。」(25歳)
- 「一度に運べる料理が多くなり、料理提供の時間が短縮された。さらに作業効率が上がり案内までの時間が短縮された。お子さまからの評判が良い。」(50歳)
- 「お客さま対応の負担が無くなり効率よく仕事ができるようになった。クレーム対応が格段に減った。」(45歳)
- 「腰痛がよくなった。」(54歳)
また、「配膳・下げ膳業務の負担が減った」と回答した人に「どれくらい負担が減ったと感じるか?」と質問したところ、4割以上負担が減ったと回答する割合が58.2%となった。
導入の満足度
「配膳ロボットと一緒に働いてみての満足度はどのくらいか?」という質問に対しては、約9割(86.1%)が満足していると回答。
調査アンケート 配膳ロボットの今後の展望
「今後も飲食店で働くとした場合、配膳ロボットがいるお店で働きたいと思いますか」という質問には、「とてもそう思う」が32.7%、「ややそう思う」が48.5%という回答となった。
これらの回答から、63.4%が当初配膳ロボットと働くことに不安があったものの、86.1%が導入に満足しており、さらには、81.2%が今後も配膳ロボットがいるお店で働きたいと思うと回答していることから、配膳ロボットへの満足度の高さがうかがえる結果となった。
DFA Roboticsとは
なお、DFA Roboticsは「次世代の社会インフラの創造」をビジョンに掲げ、最先端ロボティクスを社会実装し、世界中の「ヒト」と「ビジネス」の価値を向上させる未来を目指す、ロボティクスソリューションカンパニー。
人口減少・高齢化が進む社会の中で、ロボットが「人の仕事を奪う」のではなく、「人の可能性を伸ばす」存在と位置づけ、社会課題に対する「ロボティクスソリューション」を提供している。
2021年11月から本格的に配膳ロボット事業へ参入し、これまでに3,500台以上の配膳ロボットを全国の飲食店等に導入。
ロボットサポート拠点は全国140箇所以上にあり、地域に根付いた導入提案やアフターサポートの体制構築を迅速に行っている。豊富な知見とロボット導入店舗へのサポート力により、多くの企業から導入の依頼を受けているという。
DFA Roboticsでは飲食店をはじめ、サービス業が直面する労働力確保の課題を解決する一手となるのが配膳ロボットだとし、以下のように説明している。
- ロボットに配膳や下げ膳といった、これまで「人」が行なっていた業務を任せることで、生まれた時間をスタッフにしかできないサービスやおもてなしに充てることが可能になる
- 配膳ロボットは疲れることなく、急に休むこともないため、安定した労働力の提供が可能
- 最近ではファミレスチェーンでおなじみのネコ型以外にも、小型モデルや扉付きなど様々な製品が展開され、小規模店舗やホテル・工場など幅広いシーンで活用されている
今後、DFA Roboticsは配膳ロボットの単一作業での課題解決だけでなく、サービスロボット全般を活用したロボット×システム連携によるマーケティングなど、未踏領域への挑戦および新たな未来の創造に取り組む意向だ。
株式会社DFA Robotics 会社概要
- 設立 :2017年9月
- 代表者 :代表取締役 波多野 昌昭
- 所在地:東京都渋谷区恵比寿1-18-18 東急不動産恵比寿ビル4階
- 資本金 :5,683万5,500円
- 事業内容:BellaBot・KettyBot・PuduBot・HolaBotなどの走行ロボットの輸入、販売、導入支援、アフターフォロー等
- 株式会社DFA Robotics公式サイト